マンション事業を手掛ける(株)ダイナシティ(ジャスダック上場)が10月31日に民事再生法の適用を申請し、事実上倒産した。これにより俄かに注目を集めているのが、東証1部上場で通信事業を手掛ける(株)インボイス(本社:東京都港区)だ。
ライブドアグループ入りする予定だったダイナシティが、「ライブドアショック」によりインボイスグループ入りしたのが2006年8月。ダイナシティはインボイス傘下でリストラを進めていたが、不動産市況の悪化に伴い資金繰りに行き詰った。
ダイナシティの倒産により、インボイスは保有するダイナシティ普通株式17億2,200万円(08年6月30日時点の簿価)について、子会社株式評価を行った上で減損相当額を特別損失に計上する。だが一番の問題は、ダイナシティに対する貸付金の存在だ。
インボイスはダイナシティに対して203億4,400万円の貸付金と保証債務23億7,200万円がある。ダイナシティが保有する不動産に対して担保設定をしているが、現在の不動産市況を考えれば損失額が大きく膨らむ可能性がある。現時点では精査中だが、果たしてどの程度の損失で収まるか?