今年に入り、マツコングループの資金繰りは一層逼迫し、資金源である志摩コンを売却せざるを得なくなった。その売却額は「約3億円程度」(生コン関係者)であったが、「4億円で手を挙げた同業他社がいたが、マツコン側は6億円という金額に固執してご破算となった。どの道マツコングループは最終的には売却しなければならないのに、マツコン内部で内輪揉めした結果だ。4億円だったら御の字だったのに」(関係者)。
その一方で、今年2月に志摩コンは不動産を差し出し、有明商事と金銭消費貸借を締結、1億5,000万円の資金を調達した。「そのカネもマツコングループの資金に流れていたのではないか」と関係者は語る。その後、志摩コンを3億5,000万円で買収することで交渉がまとまった。
※2008年7月25日に志摩コン本社工場が債務者志摩コン、権利者㈱グローバルスタンダード(有明商事の子会社)、債権額3億5,000万円で抵当権設定仮登記される。
あれほど6億円という額にこだわっていたにも関わらず、およそ半分で成立したのは「マツコンの資金が枯渇してきたから。マツコン側に有明に内通している人物がいるのではないかという事も耳に挟んだが」と関係者は語る。
有明商事の登場で、志摩コン買収が一気に加速化した。が、志摩コンの従業員が買収されることを知るのは7月入ってから。突然通告されることとなる。(つづく)
※記事へのご意見はこちら