若築建設(株)は、10月1日に2008年度からの3年間を対象とする中期経営計画を発表した。マンション事業から撤退して、建築事業を大幅に縮小する一方、従来同社の強みだった、臨海部を主体とする土木、港湾土木事業に経営資源を集中するというものである。
10月30日には建築技術系社員と事務系社員を対象に、希望退職者を募ることを明らかにした。今年4月の、「建築技術職以外の社員」を対象とした希望退職者募集とは矛盾するものである。
同社は1890年の創業で海洋土木を得意とするが、建築事業を重視するため、今年4月7日から18日までの期間で、建築技術職以外の社員を対象に約120人の希望退職者を募集し、121人が応募していた。これはまさに「建築」を強化する狙いだったはず。
ところが、不動産、マンション事業の市況に厳しさが増す中、今度は一転してマンション事業から撤退、土木事業に経営資源を集中するとして再度の経営方針変更である。二転三転の先に光明が見えてくるかどうかはまだ分からない。
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