国の出先機関である農林水産省の地方農政局と国土交通省の地方整備局を原則廃止する方針が明らかになった。麻生太郎首相が丹羽宇一郎・地方分権改革推進委員会委員長(伊藤忠商事会長)と会談で指示した。
農水省の地方農政局は全国7局あり、地方農政事務所など約280の下部機関、約1万5,000人の職員を抱える。予算規模は約1兆2,000億円。
国交省の地方整備局は8局あり、河川国道事務所など約1,000の下部機関、職員約2万1,000人。予算規模は約9兆円。
来年秋の臨時国会に関連法案を提出する方針で、両機関の業務は、基本的に自治体に移す方向で調整に入る。
道路族の利権の担い手となってきた地方整備局。そして事故米問題を見逃してきた農政事務所。族議員の反発や省庁の抵抗も予想される。
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