現在、建設業界が苦境に立たされているのは周知の通り。会社のブランドや技術力だけではどうにもならないほど環境は悪化しており、どうしても弱気の経営に陥りがちだ。
しかし、だからこそ強気の経営戦略が求められているのではないか。東京本社のある中堅ゼネコン社員が言うには、「当社は今期第2四半期が赤字で経営改善委員会を立ち上げた。もちろん経費の削減などが迫られる。ただ地場企業はもっと厳しい状況だろう。ある意味では、そうした地域に食い込むチャンスでもある」と強気を見せる。
また、ある建築士は「業界は沈んでいるが私の仕事は順調だ。なぜなら、役人の意見に屈しないから。とくに構造計算書の修正などで着工遅れが発生してきたが、主観で意見を言う役人に対しては、強気にはっきりとモノを言った方が良い。また、建築主側もそうした建築士を求めている」と語る。
無茶と強気とは当然異なるが、業界全体が沈んでいるからこそ、そこにチャンスを見出して強気に仕掛ける気概が求められている。
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