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激戦! 福岡地区生コン業界(6)~有明商事の大勝利~
耳より情報
2008年11月10日 17:45

 有明商事は、どちらに転ぼうとも懐が痛まないような絵図を描いていた。なぜなら、
 (1)志摩コンを比較的安価で買収でき、福岡地区の市場を拡大できる
 (2)買収不履行でも1億円の違約金が入る(契約条項に入っているが、その1億円という金額は一般的に妥当なのかは疑問である)ためである。さらに不動産も押さえている。

 そして事態は急転直下、グローバル社(=有明商事)が志摩コンを買収したことが8月初旬に発覚。志摩コン側の人間は同工場入口でロックアウトされ、一連の買収劇は幕を閉じた。組合の交渉も「棚上げ状態で進展がない」(関係者談)という。写真の通り、外観も志摩コンの面影はない。

 こうした一連の動きのなかで、「志摩コンの従業員側後見人が、水面下で生コン業関係団体などへ1~2億円の緊急融資を申し込んだが断られた。7月末と8月5日にそれぞれ1,700万円の決済が迫っており、その時点での資金ショートは明らかで、万策尽きて有明側に買収されたかたちとなった。決済ができたということは、7月31日に入金(1億2,000万円)があったということだ」と関係者は語る。

 さらに、「志摩コン従業員側の後見人がその従業員らから相談を受けていろいろ手を尽くした。その後見人自身が志摩コンを再建したかったのであろう。しかし、最終的には資金調達が不調に終わり、志摩コン売却をめぐる一連の動きは終結した。志摩コンの法人登記は残っているが、事実上稼動しておらず休眠状態にある。そのまま消滅するであろう。従業員側の後見人がもう少し早く登場していれば、自身が再建の中心人物になれたかもしれない。」(同関係者)。その後見人が銀行数社から資金調達の内諾を取り付けたという行動に対し、「いやいや、それは無い。銀行は貸さないでしょう。確かにその後見人は幅広い人脈を持っているようだが、一個人の話を鵜呑みにするほど銀行は甘くない。瀕死の状態のところに手を差し伸べる訳が無い」(同関係者)

 志摩コンを売却したことで、マツコングループは一時的な資金繰りは維持できても、それは単なる延命措置に過ぎない。同グループが存亡の危機に瀕していることはたしかである。なぜなら、自浄能力は限りなく皆無に近く、その金脈が絶たれたことで破綻の日が近づいてきているからである。有明商事にとってはまさに渡りに船で、労せずして大票田である福岡西部地区の市場を獲得できたのだ。(つづく)


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