建設業許可業者数が2008年度で50万割れが確実な情勢であることは前回述べた。次に建設業就業者数の推移を見てみよう。
2007年度の建設業就業者数は552万人。ピークは1997年度の685万人であり、この10年間で133万人減少している。バブル経済崩壊後、製造業の就業者数が大きく減少する一方で建設業の就業者数は増加を続けてきたが、98年度以降右肩下がりとなり、現在では80年代後半と同水準である。
就業者数の推移を建設投資額の推移と比較してみる。1997年度の建設投資額は75.2兆円。2007年度が48.7兆円であり10年間で35.2%の減少である。これに対して就業者数は97年度が685万人で2007年度が552万人であるため19.4%の減少である。
市場の縮小幅が就業者数の縮小幅を大きく上回っており、これらは必然的に就業者の労働環境がより厳しくなっていることを表していると言えるだろう。
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