時間をかけて議論し 納得のいく結論を
―「増設か新設か」のPIが行なわれていますが、県民全体の議論にできるのでしょうか。
佐々木 PIで意見を発表されている人数は3,000人にも満たないですし、これだけのサンプル数でいいのかという疑問は民主党としても提起しています。
この3カ月間の経済状況を考えると、空港問題を考える余裕が無いというのが本当のところではないでしょうか。「空港を造るお金があったらほかのところにまわしてくれ」と、自分の家計、会社、景気のことを心配しているのが大方の県民の意識だと思います。
新空港になったら、「跡地はどうするのか」という疑問も出ています。仮にマンション群を建てたとすれば、「水の問題をどうするのか」という危惧の声も出ています。現空港を国内線で残したら新空港の意味が無いわけですから。
ここにきて、原油高騰などで発着回数が5,000便減少したこと、平行誘導路が二重化になっていくことで容量に余裕が出てきます。原油価格が下がっていっても昔の価格にはなりませんし、そんなに需要が逼迫していくことは考えづらいですね。このような状況のなかで、新空港を声高に叫ぶ人はそんなにいるのでしょうか。
子や孫にまで影響する問題ですので、審議に時間をかけて時代の流れを見ながら、「増設か新設か」の結論を出したいと言うのが私の本音です。県政のなかで一番の大きなプロジェクトであり、ナーバスな問題でもあります。したがって、年度中の結論にこだわらずに、もう少し県も国も状況を見極めていったら良いと考えています。福岡空港を軸にして、北九州、佐賀空港での機能分担、連携を強化していくなかで当面はしのいでいくことが可能です。
―どうもありがとうございました。
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