福岡市の不動産市場を引っ張ってきたとも言われるディックスクロキ。突然の民事再生法適用申請には驚いた市民が多かったようだ。しかし、業界内では同社の先行きを案ずる声が上がっていたことは事実である。
　ある企業家が先月、新たに会社を立ち上げるため、福岡市内中心部の賃貸物件を物色していた時のこと。たまたま気に入った物件がディックスクロキの所有物件だったというが、仲介の大手不動産管理会社の担当者が「実は、物件の所有者が途中で変わるかもしれません。その時はご協力のほどをお願いしますが・・・」と言いはじめた。（ディックスクロキはあぶないんだな）そう感じた企業家は、（面倒は避けたい）と考え、契約を思い止まったという。「兆候」を感じていたのは業界関係者だけではなかったのかもしれない。

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