民主党所属の福岡市議会議員が、市議会本会議で有権者を侮辱したり、住民投票そのものを否定する発言をしたことについて、民主党福岡県連の常任幹事会でも議論になったことが明らかとなった。
県連幹部が取材に答えたもの。
　
　問題の発言は、19日、こども病院人工島移転の是非を問う住民投票条例案採決の反対討論で飛び出した。発言者は、民主党所属の市議会議員・栃木義博市議（早良区選出、当選3回）である。会派（民主・市民クラブ）として同条例案への反対討論をするなか、「有権者は専門知識が少なく、ムードや感情に左右され、合理的・長期的判断が難しい」と明言、さらに、現在の住民投票制度については、事実上これを否定した。
　
　発言に問題があるのではないか、として民主党本部に確認を求めたところ、「福岡県連に聞いてくれ」。無責任な党本部の態度にあきれたが、県連幹部はきちんと取材に応じた。栃木議員の発言内容について感想を求めたところ、「コメントのしようがないが・・・」と苦しい胸の内をのぞかせながら、「言いたいことが伝わらなかったと考えて欲しい。確かに、いきなり指摘されるような発言があれば、問題の箇所だけ切り取られ、批判を受けることになるかもしれない」。

　さらに、県連の常任幹事会でも問題になったのではないかと聞いたところ、「常幹でも話になった。『有権者は専門知識が少ない』と言う前に、議員の方だって専門知識があるわけではないだろうという話も出た」とする。民主県連内部でも、「栃木発言」に対し批判的な意見が出たということになる。
「有権者に対して情報を説明していくのが地方議員の役割」（幹部）とはいえ、有権者に不快感を与えた以上、民主党として発言を撤回させるなり、謝罪することが必要なのではないだろうか。時間がたてば忘れてもらえる、と思ったら大間違いである。

＊栃木発言については、本日から、議場での発言の全てを掲載したうえで、さらに詳しく検証する。

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