南京水游城の開業
南京市の2007年度GDPは3,275億元で前年比15.6%増、人口は741万人で前期比22万人増、そのうち常住人口が617万人(前期比10万人増)。上海と同様、こちらも順調に経済成長してきた。
今年8月29日、南京にオープンした南京水游城(アクアシティ)は、福岡地所(株)がコンサルティングで入るかたちで建設された商業施設だ。事業主体は上海鵬欣集団(上海でトップ10に入る不動産開発会社)、南京四方建設実業有限公司(建設会社)で、運営主体は南京運河都市商場管理有限公司。計画では、出店数208店、初年度売上目標は約13億元(約200億円、1元=15円換算)を見込む。
南京の商業中心地である新街口から約2kmのところに位置し、年間2,000万人以上が訪れるという歴史文化遺産「夫子廟」に隣接している。南京初の本格的なオープンモール型ショッピングセンターで、作りは福岡市のキャナルシティ博多とほぼ同じ。
テナントは、銀座にオープンしたことで話題となったH&Mをはじめ、ZARAやUNIQLO、MUJI、洋服の青山など、日本でもおなじみのアパレルブランドが中心。そのうち中国初出店が4店、南京初出店が9店ある。ほかにも映画館(横店電院)、スーパー(北京華連グループ)、飲食店などが入っている。また、ホテル(Holiday Inn)も併設されている。
施設案内によれば、テナント数はB2階9店、B1階45店、1階34店、2階24店、3階26店、4階43店、5階3店の計184店で計画の9割。ただし、5階のレストラン街など工事中のテナントもあり、グランドオープンには至っていない。
建物の構造は、施設面積が約16万7,000m2で商業部分は地下2階・地上5階建て、ホテルは14階建てとなっている。施設中央の地下1階には、キャナルシティ博多と同じように運河が流れ、そのうえにはキャニオンと呼ばれる、網目のドーム状の屋根から太陽光が射し込む吹き抜けの空間が広がる。駐車場は860台収容可能で、主に現地の家族やカップルをターゲットにしている。
【大根田康介】
~つづく~
※記事へのご意見はこちら