市場の拡大を見込む
同施設の現状を知るために、現地スタッフの江涛氏に話を聞いた。「私はもともと上海鵬欣集団から運営スタッフとして来ました。他にも何人か同僚がいましたが、建設が終わり次第、上海に皆戻っていきました。ただ、私はそのまま現地に残りました。なぜなら、この仕事にやりがいとチャレンジ心を持っていたからです」と江氏は語る。
次に、運営スタッフの状況について聞いてみた。「スタッフは総勢100名超。そのうち日本人が約10名、それ以外は、私のように上海から来た人も少しいますが大半は南京の人です。テナント管理やイベント運営、広報などが主な仕事ですが、テナント管理に関しては1フロア当たり2~3人程度で担当しています」(江氏)。
最も気になる商品の売れ行きに関して、江氏は「今はオープンしたばかりでまだ何とも言えません。どのテナントのどのような商品が売れ筋か分からないのが現状です。ただ全体としては有望だと思います。なぜなら、南京はここ数年人口が増え続けており、市場の拡大が見込めるからです」と展望していた。
一見すれば、たしかに南京では独特の商業施設が目を引くが、苦戦を強いられていることは間違いない。筆者が訪れたのは、晴れわたった青空の月曜日の昼間だった。当然、人は少ない。江氏も「今日は月曜日だから、お客さまは少ないですね。多い日は土・日・祝日、多い時間帯は夜です。夜はカップルが多く、休日は家族連れが多いです」と言っていた。
【大根田康介】
~つづく~
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