福岡ビジネス地区の平均空室率が10％を超えた（三鬼商事㈱福岡支店調べ）。目測ではもっと高いように感じるが･･･。今後、新規供給が相次ぐことを考えれば、右肩上がりの推移が予想される。新築ビルでも条件が良ければ満室となる物件もあるだろうが、おそらくテナント誘致に苦戦し、全く埋まらないビルも出てくるだろう。

　現時点においても入居ゼロの新築ビルがある。しかもその期間が1年以上に及ぶものも。とりあえず高めに賃料設定をし、様子見をしていこうという呑気な状態からスタートしたがために、厳しい状況に追いやられている。もちろん理由はそれだけではないが、竣工前の段階である程度入居の目途が立たなければ、ゼロのままズルズルといってしまう可能性がある。

　オーナーがファンドであれば、利回り等の関係で相応の賃料設定が必要となる。しかし入居ゼロよりはある程度テナントが埋まって稼動した方がいい。最初の賃料設定こそが、オフィス供給合戦の勝ち組になるためのキーポイントであることは間違いないだろう。