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小児科医会が反対決議 崩れる福岡市の説明 こども病院人工島移転
行政
2008年11月11日 14:24

 福岡市とその周辺地区の小児科医らでつくる「福岡地区小児科医会」が、10日、こども病院の人工島移転に反対する決議をしていたことが関係者の話で明らかとなった。同会は、福岡市内及び周辺市町の小児科医150人の会員で構成されている。
 
 10日、福岡市内で開かれた同会の総会には、福岡市側から市立こども病院・感染症センターの福重院長や福岡市保健福祉局こども病院移転担当課長ら3名も出席したという。福重院長からの経緯説明・移転容認へ理解を求める発言に続き、人工島移転反対の立場の小児科医が意見を表明、引き続き1号から3号までの議案を採決したという。
 
 注目された人工島移転に反対するか否かの2号議案については、「移転反対決議」に賛成が多数を占めた(賛成33人、反対2人)。福岡地区の小児科医は大半がこども病院人工島移転に反対であることが、改めて証明された形となる。吉田市長や市幹部はこれまで、医療関係者の理解は得られているかのような発言を繰り返してきたが、肝心の小児科医が反対決議をしたことの意味はきわめて大きい。小児科医らの協力なしに、こども病院人工島移転が成功するはずはない。「はじめに人工島ありき」で杜撰な計画を進め、市民を欺いてきた「ツケ」が露呈しはじめたものに他ならない。

 幼稚園児の子どもを持つお母さんにこの状況についての感想を聞いたところ、「子どもを持つ私たちにとって、一番身近な小児科の先生たちが反対するような計画が、なぜ市議会まで通ってしまったのか。市長のでたらめぶりにはうんざりですが、市議会や新聞は何やっているんでしょう」と厳しいご意見。小学生2人を持つお父さんは「どうなってるんですかね。小児科や産科のお医者さんが反対するような病院に何十億、何百億の税金を投入しても、経営が成り立つはずがない。腹が立つ」とこれまた手厳しい。

 いずれにしても小児科の先生方が、こども病院人工島移転に反対の決議をしたことは、医師の「良心」が示されたということ。子どもを持つ親の1人として,光明を見る思いである。

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