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WBS出演で副業発覚 福岡市消防士が9年にわたり会社経営
社会
2008年11月28日 16:02

 福岡市消防局博多消防署の男性消防士(47)が、9年前から健康グッズなどを販売する会社を経営していたことが発覚した。福岡市は28日、副業を禁じた地方公務員法に抵触するとして、この消防士を減給1カ月(10分の1)の懲戒処分に、管理監督者の上司2人を口頭訓戒としたと発表した。ただ、この消防士は「会社は父親の名義で無報酬だった」と話している。

 この消防士が経営していた会社は「有限会社ライフアシスト」(福津市在自)。消防局などによると、消防士は1999年12月から自ら考案した痴漢撃退ブザーの販売を始め、5年前の2003年11月に父親名義で同社を設立。健康食品などの輸入販売、フィットネスクラブの経営、ハワイでの健康グッズ販売などを行なっていた。しかし経営は赤字だっという。

 今年9月24日、テレビ東京のニュース番組「ワールドビジネスサテライト」の「トレンドたまご」のコーナーに、「社長」として出演。輸入販売予定の太陽光充電で光るエコ帽子をアピールしたという。

 この番組を見た複数の同僚がいたため、消防局は9月26日に本人から話を聞き書類を提出させた。しかし「会社は父親が経営している。運営に関与していない」といった回答だったため、消防局は当初「営利企業等の従事にはあたらない」と判断し、軽率な行為に対する厳重注意のみとしていた。その後テレビ局への確認で食い違いが出てきたため再調査すると「自分が経営していた」と当初の嘘を認めた。ただ、報酬については「もらっていない」という消防士の言い分を信じるそうだ。

 テレビ収録の日は訓練が行なわれる予定だったが、「自己啓発セミナーに参加する」と伝えて休んでいた。日ごろの経営は、非番の日に行なっていたという。この消防士は「今後は消防一筋でやっていく」と反省しているといい、会社は廃業にする予定という。

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