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特別取材

熱気渦巻く上海・南京 巨大市場への挑戦と苦難(7)
特別取材
2008年12月 1日 13:06

客をうまく引き込めず

 そこで、施設の外を一歩出て約500m先の夫子廟という観光スポットに向かった。ここは東晋時代(317年~420年)に建立されたと言われる孔子廟だ。その道中に、おしゃれな洋服店や靴店などの小売店舗が並んでおり、観光客で溢れていた。つまり、曜日や時間帯など関係なく、この辺りには人がたくさん訪れるのだ。

夫子廟周辺・新街口周辺

 念のため、中心地の新街口にも向かった。こちらには巨大な百貨店「中央商場」などがあり、日本の百貨店でもおなじみの、もしくはそれ以上の種類のブランド店がひしめいている。この周辺も月曜日の昼間の割には人通りが多かった。帰国後、キャナルシティにも月曜日の同じ時間帯に訪れてみた。天気は曇りで肌寒かったにも関わらず、子連れの母親を中心に、まばらながら人々が訪れていた。  

 要するに、南京水游城の場合、夫子廟への観光客や新街口からの客をうまく引き込めていないというのが率直な印象だった。アパレル店も夫子廟への道沿いや新街口の百貨店に溢れているため、商品力を購買力に結びつけるのは至難の道だろう。

 唯一、キャナルシティと同様のイベントを定期的に催しており、そのときは見物客も増えるようだが、購買に結びつくかどうかは別である。実際にテナントで働く従業員に話を聞くと、「たしかに休日は人が増えます。でも、なかなか購買には結びつきません」という答えが返ってきた。

【大根田康介】
~つづく~



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