民主党福岡市議の栃木氏は、こども病院人工島移転の是非を問う住民投票条例案が「政策的合理性の観点からも非現実的」とする。政策的合理性とはずいぶん難しい言葉を使ったものだが、なぜ同条例案が政策的合理性の観点から「非現実的」なのか、最後まで文章を読んでも分からない。
市議会本会議での発言だからということで、大上段に振りかぶったのだろうが、市民に理解できない内容は褒められたものではない。分かりやすい言葉で語ってこそ政治家の評価は上がるということを知るべきだろう。
この検証記事の執筆中、テレビからは福岡県二丈町の「住民投票」の結果が流れてきた。前原市などとの合併の是非を問うものであったが、民主党はこの住民投票も否定するのだろうか。栃木発言の通りなら、現行制度下の住民投票はいずれも「法律論の観点から妥当性を欠く」ということになる。
二丈町民は、合併を是とする結論を出したようだが、民主党はこうした有権者の意思さえ否定する「議会発言」を容認し続けるつもりなのか、答えるべきである。
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