企業買収された福岡のA社の前オーナーは現在、会長のポストに就いて外交活動に専念している。この会長が「来年一杯で会長を退くつもりだ」と意思表明をしたのである。これを聞いた買収側のオーナーは、血相を変えて必死の説得工作に乗りした。「会長!! いま辞められたら会社は回っていきません。あと3年は現役をお願いします」と土下座したのである。資金力に物をいわせて買収したその相手先から平身低頭で慰留されれば、断るわけにはいかない。A社の例のように、中小企業に対する企業買収の場合には、買った側が丁寧な態度でもって下手にでるスタンスを保持できれば、成功する可能性が高い。
※記事へのご意見はこちら