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特別取材

元気の良い住宅会社4社対談集(3)
特別取材
2008年12月 6日 08:32

――新商品の内容について、もう少し詳しくお話しいただけませんか?
  
藤木:今回発表の商品は営業経費削減のために、商品構成を変更し規格型30タイプに絞り込みました。但し性能的にはフクビ化学の制振ダンパーやデュポン社の遮熱シート「タイベックシルバー」等、現時点で考えられるべき最新高性能資材を採用した商品群です。これらの新素材を採用することでコストアップ要因にはなるのですが、これまでの、ありきたりの素材を採用した商品を飽きもせずお客様に勧めるよりは高機能化した商品に切り替えるべきだと決断しました。一方で企業存続のための利益確保にはコストダウンにも取り組まなければなりません。そこで資材等の集中発注をかけることで資材メーカー等の物流経費を省く等の工夫をこらすようにしました。

本来、コストダウンへの注力は景気が悪くなったから取り組むという性質のものではなく、お客様にとって最良のものを、最低のコストでお届けできるようにするという考えの下に常日頃から努力していく必要条件的なものなのです。

また、取引先に一方的にコストダウンへ向けたご協力をお願いするだけでなく、社員も自発的に経費節減を心掛ける試みが出てまいりました。販売イベントのための設営を行なう際も外注せずに社員達が協力し合って作業を行なうようになりましたし、現地に集合する際も各自集合ではなく全員が会社に集合して1台の車に乗り合いで行くようにしています。さらに、現場周辺に外注先のための車両駐車場が必要になるわけですが、近所の入居者が少ないアパートの空き駐車場を無料あるいは格安で貸していただいて現場経費の節約に努めるとか、金額の多寡に関わらず、色々な面での現場経費節約に努力しております。

今後は少子高齢化が進むために、リフォーム需要が高まってくると思います。一方で環境対策のための省エネ化への欲求も高まってくるでしょう。その中には勿論、太陽光発電の施工も含まれます。これまでの当社の施工物件だけでなく更に範囲を広げたリフォーム事業を育成していく予定です。

それと、当社の本社(広島市)は都市型注文住宅の受注が殆どですが、福岡支店は分譲住宅の比率が80%を超えております。そのためにも販売用資産としての土地の仕込が欠かせません。土地の価格も再び下落傾向を強めてきておりますがいま一つです。ジックリと土地相場の傾向を観察しながら買い時を逃さないようにしていきたいと考えております。また、子供達が独立し広い家に夫婦2人暮らしになってしまい、更に伴侶に先立たれ、家の維持管理にご苦労なさっておられる高齢者が、資産を売却して子供と同居したり、介護施設への入居を決断されたりする例が増えてきました。こういった物件が地下鉄3号線沿線に多いのです。こうした広い敷地を幾つかに細分化して数棟の戸建て住宅を提供する事業も成長してきました。

今後、情報力を活かしながら、土地等の資産価値を見る眼をもっと養って事業に貢献していきたいと考えております。

高倉:確かにおっしゃるとおり、可処分所得にみあった広さの土地に優良な住宅を提供していく需要はまだまだ旺盛ですね。私もゼネコンの「さとうべネック」時代は大分から福岡、東京と転勤が相次ぎましたが当時25坪程度の戸建て住宅に住みながら子供2人を育て上げました。25坪の居住空間でも充分でした。いま、藤木さんが話されたように、広めの土地を購入し、土地面積を必要最低限に抑えた再開発を行ない、しかも上物の住宅は高性能のものを提供していくという需要は無尽蔵にありますね。大いに注力していきたいと考えております。

当社は旧「さとうベネック」の戸建て住宅部門を分離独立させて生まれた企業です。
木質系プレハブメーカーの「エスバイエル(S×L)のFC部門に加えて、オリジナル自然素材住宅「素足の家」をメーンに昨年(07年)3月までに既に3,250棟の住宅を提供してまいりました。来年(09年)3月末までには、おそらく3,500棟近い完工棟数に上ると思います。今後は少子高齢化が進むとはいうものの、新築戸建て住宅への潜在需要は大きなものがあります。
予算面を考慮してマンション購入に踏み切る方が多いのですが、いざ入居してみると収納部分が少ない上に、管理費と駐車場経費が毎月のローン返済と遜色ない程の金額を請求されて、後悔されておられる方々も多数いらっしゃいます。
マンションは築30年も経つと建替えや水周りを中心とした大規模補修が必要になってきますが、補修を行なうためには入居者の過半数以上の同意の下でしか実現できません。

一方で戸建て住宅の場合は性能の良い住宅ならば普段の心がけ次第で耐用年数を50年にまで延ばすことができます。しかもローン完済後には土地と言う資産を取得できるのです。
昨年10月に設立した鹿児島市伊敷台のエースホームの成功で実感したのですが、坪当り60万円以上する「素足の家」シリーズ以外には性能的に劣ることのない「ローコスト」住宅の建設路線も造ろうと決意し「AZコーポレーション」を設立しました。
狭小地向け住宅を含め、土地面積を抑え、かつ、マンション並みもしくはそれ以上の居住空間を確保した戸建て住宅も積極的に展開していきます。
更に現在、住宅総合展示場にも出品しておりますが、積水ハウス、大和ハウス工業等のブランドメーカーを含めた出店各社とのお客の争奪戦に巻き込まれ、いきおい、品質よりも価格競争の方が激化してしまっております。
このような状況から脱皮するために、落ち着いた雰囲気の中で当社の品質を実感し、詳しい説明を聴いていただくためのパビリオン「ハウジングプラザ」を大分市畑中471番地の2に開設しました。

つづく


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