福岡市内は数年前から、求人情報誌とフリーペーパー、人材派遣・紹介会社が飽和状態となっている。特に福岡はフリーペーパー発行社が日本で一番多く、媒体の数だけ営業がいるから競争が激しい。
福岡市内のとある保険代理店の経営者によれば最近、本業の保険申込みの電話よりも、これらの営業の電話が圧倒的に多くなったという。「いちいち電話を取っていられないから居留守を使うこともある」とあまりの多さに辟易していると話す。
同じく福岡市内のある飲食店には、以前から求人・フリーペーパー広告の営業が多く、時には1日30人もの飛び込み営業がやってくるという。確かに、これでは商売どころではなくなってしまう。
ある中堅広告代理店の新人社員に、1日の仕事内容を聞いてみた。まず、新規開拓のための営業電話が100件、そして飛び込み営業30件のノルマを課せられていると語る。かかってくる営業電話が多いことにも納得できる。
求人・宣伝広告は、経営上必要不可欠である。しかし、媒体が多すぎるとその効果は薄くなる。また、次から次の営業攻勢を受ける方は、そのつど仕事の手を止めなければならず、マイナスにしかならない。ひしめき合うライバルの間隙を衝くには、新たなアイディアが必要なのではないだろうか。
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