今シーズンを振り返る
福岡市に本拠地を置くサッカーチーム、アビスパ福岡。今季(J2)の最終成績は15勝13分け14敗、最終順位は02年に並ぶワーストタイの8位。J1昇格争いからは早期に脱落し、盛り上がりに欠けるシーズンとなった。かつてJ1に所属していたチームであることを考えると、誰もが不満を感じる結果である。
今季は同じ九州に本拠地を置く大分トリニータがリーグ戦(J1)4位、ナビスコカップでは優勝と大躍進を遂げ、注目を集めた。特に、同クラブを運営する大分フットボールクラブの溝畑社長の経営手腕は多くのメディアにフォーカスを当てられた。その報道を見て、「それに比べてアビスパは…」と感じた人は多くいるのではないか。ちなみにトリニータのスポンサーが約700社あるのに対して、アビスパは約70社。約10分の1である。
以前からアビスパは経営の甘さが指摘されているが、トリニータの急成長により、それがさらに露呈された感がある。市民球団と銘打つアビスパだが、市民からの支持どころか、サポーターからの支持も低いというのが実情。最終戦の都築社長の挨拶と同時におこったブーイングが何よりもそれを物語る。市民球団として、一企業としての存在価値が問われる。(つづく)
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