上野公成元官房副長官の関連政治団体による常識はずれの政治資金パーティ。1年3ヶ月という短期間で、その数なんと55回。うち53回のパーティで積水・大和のいずれかがパーティ券を購入していた。パーティ会場となったのは赤坂プリンスホテルと霞山会館である。
ここで、06年・07年の積水・大和が関わった53回のパーティの状況を一覧表にまとめてみた。関連政治団体の政治資金収支報告書に従い、開催日順にそれぞれのパーティの名称、主催団体、当該パーティの収入総額、パーティ券購入企業、会場、会場費を明記した。両社の1回のパーティ券購入金額は全て150万円である。
06年積水・大和関連政治資金パーティ開催状況 >>
07年積水・大和関連政治資金パーティ開催状況 >>
上野元副長官の関連政治団体による政治資金パーティは、収入金額が大きな本会場でのパーティ、その控え室でのパーティ、霞山会館でのパーティの3種類に分かれる。このうち「控え室パーティ」と「霞山会館でのパーティ」の収入金額を見ると、その大半が積水・大和によって支えられていることが分かるだろう。小規模なパーティ全てが、積水・大和からの収入を得るため開かれたという見方もできる。パーティ券1枚の金額は20,000円(上野氏の元政策秘書による)。収入総額が320万円というパーティだと、積水・大和の2社分300万円を引けば20万円、つまり10枚分しか残りがないことになる。パーティ券購入者については20万円以上を報告しなければならないことになっており、積水・大和以外のパーティ券購入者は分からないが、積水・大和で150枚、残りわずか10枚程度をどこかに購入してもらったということだ。20万円分のパーティ券が本当に購入され、対価の支払いがなされたかどうか、確認することはできない。
こうしたことからすれば、積水・大和の支出が本当に「対価の支払い」だったのかどうか、疑問を持たない方がおかしいだろう。つまり、実質は「企業献金」ではなかったかという可能性が、否定しづらい状況だということである。
ちなみに積水ハウス本社は、取材に対し「全てノーコメント」、大和ハウス工業は、問題はないとの認識を示しているが・・・。
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