来年2月に予定される福津市長選挙と県議補選を控え、情勢が混沌としている。当初、福津市長選挙には元会社社長が出馬表明。その後、元津屋崎町長、自民・現職県議が相次いで立候補を表明、三つどもえの選挙戦が予想されていた。現職県議の出馬にともなう県議補選の候補者が取りざたされ始めるや、混乱の幕が上がった。民主党が県議補選の候補者を公募したのである。
すると今度は、市長選挙に出馬するとしていた元津屋崎町長が、県議補選に転進することを表明。民主党は県議補選の候補者を決めると同時に、一騎打ちとなる市長選においても、元会社社長の推薦を決めてしまった。総選挙を前に、自民・民主対決の構図を作りたいとの民主党側の思惑が透けて見える。
一方、元津屋崎町長は自民党の推薦を取り付け、市長選候補とのアベック選挙に持ち込みたいところだろうが、ことは簡単ではない。保守系の一部市議らが、元津屋崎町長を推薦することに難色を示しているという。元津屋崎町長が、前回の福津市長選において現市長(引退を表明)と激しい選挙戦を展開したからである。
こうした一連の動きに「党利党略、市民無視」の批判が出始めたから大変。しらけムードが漂いはじめたという。福津のダブル選挙は自・民対決の盛り上がり以前に「低投票率」を心配する声さえ上がりはじめた。
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