積水ハウスのパーティ代金支払日リストを見ていくと、おかしなことに気づく。(07年分・積水リスト参照)07年3月2日、積水は上野公成元官房副長官の関連政治団体「高齢社会研究会」に対し3回分450万円を支払っている。
内訳は、
「セミナー6」・・・開催日2月15日 霞山会館
「セミナー7」・・・開催日2月22日 赤坂プリンス控え室
「セミナー9」・・・開催日3月07日 霞山会館
1回の支払額はそれぞれ150万円ずつである。
次に、積水が支払いを起こすのは3月7日。同じく「高齢社会研究会」主催のパーティ券代2回分、300万円である。その内訳は次のとおりである。
「セミナー8」・・・開催日2月28日 霞山会館
「セミナー10」・・・開催日3月14日 霞山会館
なぜか3月7日開催「セミナー9」のパーティ券代が先に支払われ、5日後に2月28日開催の「セミナー8」の分が支払われている。「セミナー8」と「セミナー9」は、同じ政治団体「高齢社会研究会」が主催した政治資金パーティである。場所も同じ霞山会館。会場費も8万5,496円(セミナー8)、8万3,1258円(セミナー9)と、ほぼ同じような金額だ。なぜ、先行したパーティ券代の支払日が後になるのか、理解に苦しむ。パーティ券代を事前、あるいは事後に支払うことはなんら不思議ではない。しかし、同様の内容の「セミナー」でありながらパーティ開催日順と支払い日順が違うというのはありえないだろう。
上野氏の元政策秘書は取材に対し、「政治資金パーティごとに案内を出した」と明言している。さらに、積水ハウス・大和ハウス両社の人間が、間違いなく出席していたともいう。もちろん政治資金パーティ1回につき支払われた150万円に見合う人数は出席していない。パーティ券を1枚2万円としている以上、1社あたりの人数は75人となるからだ。上野氏の元政策秘書は、赤坂プリンスホテルの控え室について「20人くらい入れる部屋」と説明した。さらに霞山会館の会場費は極端に安い。いずれにしても1社が1回に支払う金額に見合う人数は、セミナーに出席していない。上野氏側が主催した「セミナー」には、全部ではないとしながらも上野元副長官自身が参加していたという。つまり講師役ということであろう。趣旨からいっても、積水・大和側の出席者が、ある程度固定されていたと見るのが普通であり、そうなると支払日がパーティ開催順に並んでいないことはより不自然となる。どう考えても、同じ政治団体主催のものであれば、参加したセミナー順に支払いを行なうのが普通だろう。しかし、積水ハウスの支払日はさらにおかしくなる。
(つづく)
※記事へのご意見はこちら