08年、世界的な金融不安が日本経済を直撃した。特に建設業界は、2007年6月に施行された改正建築基準法の影響で着工数が激減していたところへ、金融恐慌が重なり、厳しさが増した。建設業が駄目になったら、関連する下請けはもちろん、資材・材料屋の商売も厳しくなることは当然。生コンクリート業界もご他聞に漏れず、出荷量は減少の一途である。出荷量のピークであった1990年度197,997㎥を境に、2007年度は111,881㎥とピーク時の56.5%。生コン関係者によると「増える要素はない。今後も前途は多難」と事態の深刻さを語る。
「要は、業界として一体感が感じられない。地域性や生コンプラントの製造能力によってバラツキがある。そしてほとんどの生コン工場の経営規模は5~6億円前後の中小零細企業である。メーカーお抱えの工場もあれば、後ろ盾がないところもある。工場と販売会社をセットにしているところもあれば、専業もいる。各工場バックボーンが様々であるから、各々危機感の度合いも違うし、考え方も様々。これでは業界が崩壊していってしまう。」
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