福岡県から2人目の宰相誕生に沸いた熱気はすっかり冷めてしまった。廣田弘毅以来という総理大臣の実現まで、福岡県の地方政治家は懸命に運動を続けてきた。「福岡から総理を」の合言葉のもと、県選出国会議員団と反目してまで麻生太郎氏の総裁選を支え続け、念願かなったのが、ついこの間の9月。しかし3ヶ月も経たぬうちに政策も発言も迷走につぐ迷走。漢字を読み間違え小学生からバカにされる始末である。
地元福岡は自動車産業の業績悪化で、大規模な非正規従業員の解雇、契約解除が進む。打つ手なしの麻生政権に、国民からの非難の声は増すばかりである。
ついにお膝元の福岡県内の保守系議員や自民党支持者からも、批判の声が上がり始めている。「ここまでバカとは思わなかった」漢字の読み間違いについて、ある地方議員が吐きすてた。
「自動車産業の派遣社員は、ばっさり切られ路頭に迷っている。派遣切りではトヨタの宮若工場が真っ先に問題になっている。宮若市の法人市民税はトヨタ分がすっぽりなくなり、7億円もの税収不足。『麻生は何やってんだ!』という声ばかり。若宮(注・『宮若市』は旧若宮町と旧宮田町が合併して誕生)は麻生の選挙区じゃないか」確かに宮若市は麻生首相の選挙区・福岡8区にある。その福岡8区内の自治体はトヨタショックで青息吐息なのだ。地元から起こる怨嗟の声が首相に届いているかどうか分からない。批判されても、平然とホテルのバーや料亭に通い続ける首相には、派遣従業員やその家族の苦労は分かるまい。高級店に通う時間があれば、地元選挙区の現状視察でもやるべきではないだろうか。