では今後生コン業界はどうすれば困窮した状況から脱却できるのか?今ある協同組合の共販システムが、製品品質を守り活発化していくことこそ先決であることは言うまでもない。ただし、我が国は資本主義社会である。協同組合が積極的な営業活動や働きかけをしていかなければならないこともまたしかりである。
公共工事が増え、経済環境が上向きになるのを待っていても何ら解決しない。生コン業界のステークホルダーであるセメント、骨材のメーカー、砂の業者、ゼネコン、特に影響度の大きいセメント会社とゼネコンとは、価格について腹を割った話をすべきであろう。もう一つ重要なステークホルダーであるエンドユーザーが安心出来る品質を作り上げ、お互いに正当な利潤を得られるような仕組みを、一丸となって作り上げることが最優先課題であるように思える。建築物の安全・安心を守ることを担っているということを、決して忘れてはならないのである。そしてエンドユーザーに対しても、良質な生コンの重要性をPRしていかなければならない。
(終わり)
『地場セメントの雄』 麻生グループレポート お申込はコチラから
残りあと僅かです!
※記事へのご意見はこちら