通常国会の開催を前にした4日、渡辺喜美元行革担当相が離党を前提にした発言へと踏み出した。渡辺元行革相は、自身の地元である栃木県那須塩原で講演、麻生首相に早期解散や定額給付金の撤回などを提言し、聞き入れられなければ「離党する覚悟」があると明言した。
5日から始まる通常国会で、麻生内閣が定額給付金を含む2次補正案を提出しても、野党の賛成は得られない。参院は与野党逆転で可決は不可能。衆院で3分の2をもって再議決するしか道はない。給付金に真っ向から反対する渡辺氏に同調する自民党議員が続出し17人を超えるようなことになれば、衆院での3分の2による再議決が困難となる。
麻生政権が重要法案で立ち往生する事態も想定されるだけに、口火を切った形の渡辺氏をはじめ反麻生の姿勢を取り続けてきた中川秀直元幹事長らの動向に注目が集まる。
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