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建設

建設業の構造的な問題(その4)
建設
2009年1月 6日 11:19

 08年下半期に経営破綻した中に、かつて東証1部上場企業だった多田建設がある。多田建設の1回目の会社更生法申請は1997年、奇しくも3回目と同じ7月30日である。関連会社を含めて負債が1,800億円を超える大型倒産だった。2回目は2005年7月11日。同年3月に1回目の会社更生手続きが完了したばかりだったが、当時の親会社である大旺建設の合併推進に反対するかたちで多田建設の従業員が会社更生法を申請した。そして08年7月に大口不良債権の散発を理由に3回目の会社更生法申請である。
 会社更生法は、再建見込みのある株式会社について、事業の維持・更生を目的に行われるべきものだ。2回目の親会社とのトラブルは別にしても、同社は再建のチャンスが与えられたにも関わらず失敗したのである。モラルの面から考えても速やかに破産すべきだと思うのだが。

【 緒方 克 】


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