弊社は1994年(平成6年)11月に設立され、営業開始は1995年(平成7年)1月からです。早いもので今年11月にはまるまる15周年を迎えます。3月27日にグランド・ハイアット・福岡で15周年の記念講演とパーティを開催することを決定しました。講師は、あのベストセラーになっている『恐慌前夜』の著者である副島隆彦氏にお願いしています。また、カンボジア地雷撤去キャンペーンの代表である大谷賢二氏による記念講話も予定しており、皆様にも「カンボジアに学校建設」することにご協力いただけるよう、アピールする所存です。
激変時代にはお客さまと向かい合ってこそ
100年に一度と言われる激変する『恐慌前夜』に直面している中小企業の経営者のなかのかなりの方々は、狼狽して経営意欲を萎えさせています。経営マインドを喪失させている現状に関しては同情しますが、我々、中小企業の経営者がギブアップの白旗を掲げたならば日本は終わりです。我々の肩に日本の将来の命運がかかっていることを忘れてはいけません。日本が浮上できるかどうか、我々中小企業の経営者の動向に左右されます。
弊社も昨年秋から社内で議論をし続けて参りました。「中小企業の皆さんの経営に役立つ情報発信とはどういうものか?」というテーマで喧々諤々と議論を展開してきたのです。得た結論は(1)ネット情報の発信力に磨きをかけること (2)お客のニーズを知り、課された宿題はすべて引き受けてみようというものでした。激変の時代には、情報発信の形態も激変させねばならないことが問われています。『ネットI・B』に関しては月間ページビューが3月には1,000万PVに到達する予定です。アクセスユニークユーザーは5月には1日5万件になります。「九州の経済情報」のサイトとして、存在基盤を全国に知らしめる覚悟です。
さて、問題は2点目で、その結論・解決策には苦労しました。具体的な方策としては「3,000社のお客様をまず訪問して、何が必要とされているか、抱えているトラブル・苦悩は何かを知ろう」ということに決定しました。「お客様訪問を開始すれば様々な要望が投げかけられてくる。この案件を処理・解決するための組織として『I・Bクラブ』を発足させ、加盟の勧誘をする」との方針を確定した次第です。設立15周年を目の当たりにして、お客様との向き合い方を激変させることの大切さをあらためて認識したのも、何かの因縁でしょう。お客様の相談事にパーフェクトに応対できるよう努力し、成果をあげることができれば、現状にうろたえることもなくなります。
激変対策のため、先見性を養う
2009年以降に勝ち残るためには、中小企業の経営者は「先見の明」を切磋琢磨することが義務付けられるといっても過言ではありません。過去の成功体験に酔いしれていると潰れてしまいます。情報感度、空気を読む能力を、普段から鍛錬することが求められています。『恐慌前夜』を発刊された副島先生は、5年前からアメリカの経済破綻を予言されていました。筆者が誉めるのではありません。筆者と親しい経営者が感服しているのです。「副島さんの本は10冊以上愛読している。現在の経済状況は彼が5年前から予測していた通りになっているのには恐れ入った。是非、話を聞きに行きたい」と。「副島氏は弊社の15周年記念講演の講師としては最適である」との確信が湧いてきました。是非、先見の明を高めるために経営者の皆様方に、御聴講頂きたく存じます。
経営活動は公的なもの
恐慌を眼前にして社会の価値観が激変しつつあります。「利益追求優先は許さない。雇用の問題も考えろ!!」という追及が正当な世論と化しているのです。要は「企業経営行為そのものは社会性があるのだ」という哲理が復活し始めたことにあります。筆者は「経営活動は公的なもの」という信念で14年間、経営してきました。車も5ナンバーしか乗らず中洲のクラブもたまには(2ケ月に1回)覗くが1人頭、1万円以内に収まるところを選別してきました。理由としては経営者として己を自制することの意義を理解していたからです。
アメリカの株主至上主義、勝ち組(稼ぎ組)優先がこの10年間、極度に独り歩きしました。その反動が今襲って来ているのです。「労働者を貧しくさせる社会は悪い」という批判の声が正義の道になっているのです。日本では古来、とくに江戸時代から「お客、仕入先、奉公人すべて良し」という商道が定着していました(資本主義が勃興する国においてはバランス感覚を重視する経営の意義は説かれていた)。経営におけるバランス感覚の必要性が叫ばれだしたのです。現代風にアレンジすれば「お客様、取引先様、社員・従業員、株主の四位一体」という経営商法の重要性が語られ始めたのでした(仕入先が叩かれる現実は改善されないが)。
さらに経営者は、社会に少しは目を転じることが義務である。「社会あってこそ、企業の役割も活きる」のだということを、忘れてはいけない。中小企業の経営者は「世界恐慌寸前で我々はおおごとだ」と仰天しているのです。しかし、例えばカンボジアの国民たちは、『世界恐慌』を前にしても、何ら立ち往生する気配すらありません。地雷に命、片腕・片足を奪われるリスキーな日常生活を送っている彼らからしてみると、日本人の狼狽ぶりを目撃すると滑稽に映ることでしょう。
福岡市には国際的に有名なNGO法人が集積していることに関し、無知な人たちが多いのが現状です。まず『ペシャワール会』の存在は「NGO活動拠点・福岡」の名声を世界に轟かせています。その代表である中村哲氏の30年以上に及ぶ活動実績には、誰もが感銘を受けています。その『ペシャワール会』に肉薄しているのがカンボジア地雷撤去キャンペーンNGO法人の活動です。この代表が大谷賢二氏であり、この方にも特別講演を依頼しております。
そこで、弊社15周年記念のイベントのキーワードを決定しました。是非、会員の皆さん!! 協力してください。期日は3月27日です。1万円の会費を持参してグランド・ハイアット・福岡にご参集ください。副島隆彦氏の講演を聞いて企業防衛のための先見性を養う。大谷氏の特別講演から「生きていくためのぶれない人生哲学の大切さ」を再発見して、自分の現状と動揺ぶりに恥じ入る。そしてホテルの料理とアルコールを堪能しつつ、友人・知人と談笑にふける。持参した1万円から差し引いた残りのお金でカンボジアに学校が建てられる。こんな素晴らしいイベントには、誰もが喜んで参加してくださることでしょう。
株式会社データ・マックス
代表取締役社長 児玉 直
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