財政制度等審議会(財務相の諮問機関)の西室泰三会長(東芝相談役・東京証券取引所グループ会長)は15日、08年度第2次補正予算に盛りこんだ総額2兆円の定額給付金について、「財政審として景気刺激効果は期待できない。バラマキでは財政が持たないという意見が大勢だ。給付金の使途見直しが必要」とした上で「政府も対案を考えてほしい」との考えを明らかにした。国会審議中に政府の審議会が予算案の見直しを要請するのは異例中の異例である。
第2次補正予算審議入りに作戦変更した民主党の今後の方針に影響がでるのかどうか。さらには参議院での補正予算案否決後の衆議院での再可決に際し、自民党議員の「造反」を誘引することになるのか。それにしても、財政審の意見は国民大多数の気持ちを代弁したものといえよう。
【佐嘉】
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