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特別取材

『曲がり角の越智産業』点検シリーズ (2)
特別取材
2009年1月20日 14:56

久高木材株式会社代表取締役常務・久高信二氏逝去

 久高木材株式会社(沖縄県那覇市)の代表取締役常務・久高信二氏が1月14日夜に逝去され、1月17日(土)に葬儀が営まれた。
 久高信二氏は学卒後、社業承継のため、修行に出された。越智産業(株)に入社、宮崎営業所へ配属され、日向・延岡地区の担当になり現在の伴侶を娶ることになる。
 父君の船釣り好きの影響を受けたのか、久高木材に入社してからも越智産業宮崎営業所時代に習得したヨット操船術を活かして、社業の傍ら時間を縫って東シナ海に繰り出し、海釣りを楽しんでいた。
 いたって温厚ではあるが磊落な人柄で、若手社員等とも泡盛を酌み交わし会社の未来や夢を語り合うなどして、社員全員から敬慕されていた。

 越智産業の沖縄進出時には久高木材(株)社長の久高将信氏と(資)大真木材社長の大城真三郎社長が音頭を取って、旧東プラ(東洋プライウッド)会の会員各社へ越智産業との取引を勧める等の旗振り役を買って出てくださった。
 以来、越智産業は沖縄に配送デポを所有していないにも拘らず、年間8億円~10億円もの年商を挙げ得ている。
 久高木材は越智産業にとって中核的な取引先であり、木材・建材部門を信二常務が一手に取り仕切っていたのである。享年56歳、余りにも若く惜しい死である。
 ところが、越智産業はこの葬儀に非常勤監査役の佐藤俊之氏と沖縄出張所長の松哲寿氏を会葬させただけで、他の取締役や南九州ブロック長等の派遣も無かった。
 別に佐藤氏の派遣を批判しているわけではないが、既に退役軍人ではないか。現役役員の派遣ぐらいには踏み切っても良かったのではないかと思う。

 1月17日(土)~18日(日)、越智産業は福岡市東区のマリンメッセで「アイラブホームフェア」を開催し、2日間で1万2,000人以上の観客を動員した。同社は、営業職だけでなく本部の管理職等も動員して、応対に努めていたが、本社を代表して役員1名を割くなどして、葬儀に参列させることはできなかったのであろうか。
 ご両親の将信氏ご夫妻は90歳を超えて未だにご健在であるが、期待の跡取り・信二氏の早過ぎる逝去に遭遇して、いたたまれないお気持ちであろう。
 また、常々、商権は人に付くといわれるが、特に沖縄は他地区以上に信義に厚い土地柄である。長い親交と協力関係を礎として築いてきた沖縄での取引であるが、越智産業創業者の越智文哉氏ならば、自ら赴くか、しかるべき人選をしたうえで、葬儀に対応していたのではなかろうか。
 信二氏の婚礼の際には、越智産業からは当時の社長・越智文哉氏を始め7名が出席したのである。
 義に厚い沖縄の取引先は、怪訝な気持ち包まれたようであるが、信二氏のご冥福をお祈りするとともに、今後の取引関係に支障が生じないことを望む。

【徳島 盛】

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