正々堂々と調査して作成した資料を添付し、自身の身分を明かした上で国交省・経産省に調査を上申したにもかかわらず、未だ結果が出ない。上申してからもう3ヶ月以上が経過しているというのに。「本当に反応が遅いというか他人事というか…。政府は事の重大さが分かっていないのではないか。企業名を見て二の足を踏んでいるのか」。生コン偽装を摘発した情報提供者は語る。
筆者も当該事件の関連省庁に取材した。しかし国交省は、無しのつぶて。経産省九州経済産業局は「現在も調査中で何もお答えすることはありません」との返答。
「調査を依頼されてからもう3ヶ月も経過しますよ」と問い返すと、
「省に依頼済みですので…」との返答。
「九州のあなた方から強く言っているのですか?」とさらに問うと、
「我々は何も言えません」。
「極めて重大な案件だとは思わないのですか」と聞き直すと、
「事実確認がとれないので言えません」。
以上のように、堂々巡りを繰り返すばかり。
立件されるのを待っているのではなく、単に偽装の真偽について知りたいと言っているだけなのだが、お役所は波風を立てたくないらしく何も言わない。このお気楽体質が、事件・事故をいたずらに増大させている一因ではないか。(つづく)
【河原 清明】
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