上野公成元官房副長官の関連政治団体による政治資金パーティは、06年が22回、07年が31回である(積水・大和関連のみの数字。そのほか2回の開催がある)。異常な開催数であることは明らかだろう。(リスト参照)
06年4月から始まった政治資金パーティは、全てが「上野公成セミナー」という名称である。07年は政治団体ごとにセミナー1、セミナー2と番号で標記しているが、これは政治資金収支報告書の記載であり、実際には「上野公成セミナー」として開催されている。
06年のはじめこそ毎月1回のペースだったものが、月3回、あるいは4回、そして6回となっていく。5日ないし6日おきに政治資金パーティが開かれていたことになる。2日連続というのもあるが、極め付きは1日2回。何度も問題にしてきた「控え室パーティ」である。一覧表で見ると「会場費」欄が「発生せず」となっているパーティがそれだ。
ここまでして頻繁に政治資金パーティをやる理由について聞いたが、上野氏の元政策秘書T氏は、「単なる金集め」と言い切る。さらに「大きな金を集めたくてやった」とも語る。「勉強のため」という説明は一度も出てこなかった。そうなると、1回のパーティで1社150万円までとされる政治資金規正法の規定から逃れるため、回数を分けて政治資金パーティを開いたということになる。
つまり上限逃れのための異常な開催数ということに他ならない。1日2回のパーティにおいては「控え室でやった」という苦しい言い分も、この上限逃れに過ぎない。(つづく)
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