22日、民事再生手続中の(株)丸美は、福岡市民会館にて事業譲渡に関する債権者説明会を開催した。
説明会では、冒頭に金丸近(ちかし)会長から謝罪の挨拶がなされた後、申請代理人から事業譲渡に関する説明がなされた。発表された事業譲渡案の骨子は概ね以下の通り。
・ マンション管理事業は、(株)長谷工コミュニティ九州(長谷工コーポレーション(本社:東京)の孫会社)に5億8,000万円で譲渡する。
・ 賃貸物件管理事業は、信用保証会社の(株)オーロラ(本社:名古屋市)が設立する新会社に2,000万円で譲り渡す。
・ リゾートホテル事業は丸美自身が行うものの、韓国のリゾート会社である(株)イアンからの出資を受け入れ、100%増減資の後、イアンの子会社として各ホテルを運営する。
加えて、オーロラは一定条件の下で、賃貸物件オーナーが丸美に預けていた敷金の6割を保証することや、イアンが丸美に対して「のれん代」7億5,000万円を支払うことなどの説明がなされた。
また、金丸氏個人が破産手続きの準備を進めていることが明らかにされ、会場が一瞬ざわつく場面も見られた。
その後の質疑応答では、再生を期待する声が寄せられる一方で、事業譲渡の経緯の不透明さを指摘する声もあがり、金丸氏の説明不足に対して憤る発言には会場から大きな拍手が寄せられるという一幕もあった。
本日の説明を踏まえた再生計画案は、今年3月半ばに出される予定となっているが、同社に対しては私募債をめぐって刑事告発が続いており、今後の捜査の行方も注目される。
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