民事再生手続中の(株)丸美による社債募集に関する金丸会長の刑事責任について、申立代理人の弁護士から注目の発言があった。1月22日、(株)丸美の事業譲渡に関する説明会において、社債の募集を行なった「合同会社堺筋本町ビル」が存在していなかった件についての追及がなされた。この件について同弁護士は「刑事は(申立代理人は)その範疇にない」とし、担当外であることを説明。一方で「社債は実態としては丸美が募集を行ない丸美の口座に入金していた。そこをどう見るか」として刑事責任については、司法の判断次第であるとの見解を示した。しかし、「不正がなかったというつもりはない」と明言。また、「いつでも解約できるところが無理があったのではないかと考える」として、利率10%という極めて好条件の社債の問題点を指摘した。「刑事は(申立代理人は)その範疇にない」という発言は、再生手続きが認可されても、刑事責任は別の問題であることを自ら示したことになる。見方によっては刑事についての責任を覚悟したとも取れる。
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