前例の否定で躍進を続け、今や業態を越えた注目企業となった(株)マキオ(鹿児島県阿久根市)。展開する「AZスーパーセンター」における35万点のアイテム数や、販売管理を行わないなどの独自の手法で成長し、多くのメディアに取り上げられている。中でも特徴的なのが人口5,000人~30,000人の過疎地への出店である。根底には困っている人のお手伝いをするという考え方がある。
小売業とは全く縁がなかったサラリーマン時代、仕事の虫だった牧尾氏には、3人の子ども達とゆっくりコミュニケーションをとる時間がなかった。その頃、わずかに罪滅ぼしとなったのが近所の大手スーパーでの、お子様ランチ、ゲームセンターといったプレゼントであった。その店が突然閉店となる事がわかり、最後の思い出に買い物をした。当初は特別な感情などなかったが、ホタルの光が流れはじめると、何ともいえない寂しさがこみ上げてきた。その時、小売店は自らの身勝手で逃げ出してはいけないという思いを痛感したという。時を経て自らが小売業に進出。必要とされる事に応えるのがAZの使命となった。
【鹿島 譲二】
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