鹿児島県阿久根市で「A-Zあくね」、同県川辺町で「A-Zかわなべ」を展開する(株)マキオ。人口約2万4,000人の鹿児島県阿久根市に店舗を置き、年間100億円以上売り上げる事で、テレビや新聞、雑誌などのメディアがこぞって取り上げているが、躍進の秘密は驚くべきものである。その1つはマーケティングをやらないということ。出店には商圏人口、交通事情など市場の把握は不可欠とされる。しかし、同社は違う。出店する際の決め手になるのは“買物するところがなく不便で困っている地域”なのである。実際、2号店を出店する際、多くの自治体より出店依頼を受けていたが、同社の牧尾社長は全て断ったという。鹿児島県川辺町に出店したのは、依頼を受けた自治体よりも困っている度合いが高いというのが理由。前例を否定する姿勢は徹底している。自分の利益は二の次という“利益第2主義”を貫き、損得よりも善悪のほうを大切にする経営姿勢なのである。その奉仕の心の後に売上げが付いてきているのである。
【矢野寛之】
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