これまで、スーパーゼネコンの受注の勢いが良かった原因の一つは、日本全国で工場建設が行なわれていたことにある。各大手メーカーが国内回帰したことで、新設の大型工場建設を目的とする投資がなされてきたが、この工事はほとんど特命の形で発注されてきたから、受注する側にしてみれば、本当に有り難い案件であった。また市街地のオフィスビルなどと比べると、納期が半分に圧縮されるという利点もあった。ところが、九州を例にとると、9件の大型工場新設プロジェクトが計画されていたが、すべて白紙に戻されていたことが判明した。この国内における工場建設計画の中断は、スーパーゼネコンに深刻な打撃を与えそうだ。
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