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特別取材

中川秀直、その資金源の闇 別の顔持つ構造改革派旗手(下)
特別取材
2009年1月12日 12:00

日本ベンチャー協議会

 試みに、現在総務省で閲覧できる05~07年の3年間の、中川氏の資金管理団体「秀政会」の政治資金収支報告書を見た。すると、中川氏が開く資金集めパーティーのパーティー券の大口購入者に、日本医師連盟1,380万円、日本歯科医師連盟780万円など、自民党の従来の支持基盤に混じって意外にもベンチャー企業が多いことがうかがえる。

 たとえば、医用画像システム開発会社AZE社長の250万円をはじめ、ディスカウントチェーンのドン・キホーテの180万円、ベンチャー企業育成事業のベンチャー・コントロール150万円、ヤマノビューティーメイトグループ2社計150万円、日本ベンチャー協議会60万円、セガサミー40万円などだ。

 ちなみに九州地区からは、場外車券売り場運営の羽柴興産50万円をはじめ、ホウエイ56万円、九州トランス40万円、高藤建設(門司)26万円などとなっている。

 ベンチャー系の政治資金スポンサーのカギとなっているとみられるのが、2000年に設立されて現在は解散している日本ベンチャー協議会だ。

 同協議会は、ドン・キホーテの安田隆夫氏が一時会長を務め、セガサミーの里見治氏が特別顧問をしていた。また、エイチ・アイ・エスグループ出身者が同協議会の運営会社の経営にかかわっており、エイチ・アイ・エスグループの澤田秀雄氏とのかかわりも深い。

 この日本ベンチャー協議会は一般にはなじみ薄いが、きなくさい事件のたびに名前が登場する団体だ。澤田氏や安田氏らは、証券スキャンダルで自殺した故新井将敬元衆院議員を囲む「B&Bの会」のメンバーだったし、逮捕されたABCホーム.の塩田容疑者も協議会のメンバーだった。

 同協議会の会員企業同士で株価を吊り上げるための持ち合いをしていたと噂され、実刑判決を受けたライブドアの金庫番だった宮内亮治氏はひんぱんに同協議会を出入りしていた。清新な新興企業には似つかわしくない、うさんくささがつきまとうのである。
 
脛の傷で裏方に徹した?

 中川氏は官房長官時代、覚醒剤を使用していたとされる愛人に捜査状況を漏らしていた問題が発覚。このスキャンダルを右翼団体の幹部が内容証明つき郵便で中川氏に送りつけて、揺さぶっていたことも明らかになった。

 さらに深刻なのは、渦中の愛人が週刊誌に相次いで登場し、中川氏がトイレのなかで注射器を持っていたことや、中川氏のVHSテープのなかに粉末が隠してあったことを暴露したことである。

 この点について、清和会を受け持っていた政治記者によれば、官房長官を辞任した夜に番記者たちが取り持った慰労会で、「本当に覚醒剤をやっていたのですか?」と記者に問われた中川氏は、「そんなことないさ。どう言えば信じてくれるかな」と語ったという。真相は不明だが、かなりきわどい点であることには変わりない。

 「とにかく、あのスキャンダルの一件以降、野党からの質問にさらされる可能性が高い閣僚に中川を就けることはできない、と森元総理は言っていました」と政治記者。

 以来、中川氏が国会対策委員長、政務調査会長、幹事長と、要職ではあるが、国会論戦とはかかわりのないポストを歩み、裏方に徹してきたのは、こうした脛の傷が背景にありそうだ。

 そんな中川氏が決起に向けて動き始めた。新たなスキャンダルに包まれて、腰砕けに終わらなければいいのだが…。

【 神鳥巽 】

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