1月9日、東証一部上場の(株)クリード(東京都千代田区、代表:宗吉敏彦)がついに破綻した。昨年10月18日、弊社は次の記事を書いていた。<アーバンコーポレイションの二の舞? (株)クリード>
同社と同様の業態の企業は他にもあるが、たとえばパシフィックホールディングスでも昨年10月、代表個人が金融機関に担保提供していた株式の担保権が実行されて40,000株が売却された。その後、(株)中柏ジャパンへの第三者割当増資などで資金調達を図るも、払い込み資金拠出に対する中国政府の許可が中柏ジャパンに下りていないなど、依然として不透明の状況だ。
また、すでにいちごアセットトラストの子会社になっているとはいえ、クリード・オフィス投資法人の動向も気になる。最近、金融庁から、「1 物件について、本資産運用会社が定めるアスベストを使用している物件の取得に係る投資方針等の基準を満たすための対応を怠り、本投資法人に不要な費用の支出をさせた」などの理由で業務改善命令を受けていた(その後、改善計画書は受理された)。
それでなくとも、Jリート(とそれを運用する不動産会社)は軒並み厳しい評価を市場から受けており、今回のクリード破綻がこれに拍車をかける可能性はある(参照)。
クリード破綻はこれから起こりうる悪夢の序曲なのだろうか―。
【 大根田康介 】
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