30日に開かれた県議会の空港対策調査特別委員会で、次回の特別委員会に麻生知事の出席を求め、委員会の場で知事と委員との議論を進めていくことになった。
特別委員会では、県より福岡空港調査連絡調整会議によるステップ4の最終報告が行なわれた。約3ヶ月間で8,018名から2万8557件の意見が寄せられ、そのうち「滑走路増設」に積極的な意見が48.6%、消極的な意見は28.2%、「海上空港」に積極的な意見は34.9%、消極的な意見は38.5%であったことが報告された。あわせてPI活動が適切に行なわれ、目標が達成されたとして27日に総合的な調査が終了したことが報告された。
これを受け各委員から「需要予測の根拠と正確さ」を求める声や、「北九州空港をもっとアピールしてもらいたい」という意見が出された。また「増設案でも十分対応できるのでは」との意見や、麻生知事が「増設案は暫定案である」と発言したとされる報道の真意を問う声も出された。
麻生知事が国会議員や財界関係者との懇談を重ねていることを受け、委員会として麻生知事の出席を求め、委員との議論を進めていくことが必要だとの意見が出され、次回の委員会に麻生知事の出席を要請することが合意された。
30日の委員会は、前回7日の委員会と比べると風向きが変わったかに見える。7日の委員会では「新空港積極派」と見られた委員が、今回は「増設」にスタンスを移したかのような発言に変化した。さらに今回は「新空港」を促すような発言は影を潜め、北九州空港との連携を強調する発言もあった。この間、客観的な状況が変化したのであろうか。
麻生知事は年度内に最終的な判断を行なうことになっているが、「増設」か「新空港」かの難しい舵取りと、選択を迫られることになる。