「我々も生コンの品質に偽装という疑いがあれば徹底的に調べ上げて、事の真相を明らかにしたいです。しかし、強制的な調査の権限を有しているわけではない。対象となる企業が拒否すればそれまでです」と取材した当該県の土木部担当者は語る。事が露呈する前の内々の調査や検査には限界があることは確かである。報じてきたとおり、ある企業の工場内にストックされた骨材の中から、アル骨反応が検出された。しかし同じ場所にストックしていても、骨材の山を盛っている位置(上下)によって反応の有無や、その数値が大きく変わるケースがある。採掘した土地の地質に大きく影響される場合もある。従って、「アル骨反応が出たからといって一方的に悪いというわけではない。(アルコツ反応が)出る場合もあるので、その対処をやれば良いのである」と生コン製造会社社長は語る。所管省庁が断定出来ないのも無理はない。
アル骨反応が出ることはやむを得ない。しかし、アル骨反応が出た骨材や砂が、何も対処されずに流通することに問題があると今回の情報提供者は憂慮する。それを混ぜた生コンが製造され、各建設現場で使用されている疑惑がある以上、徹底的に調べなければならないとも言う。(つづく)
【河原 清明】
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