製パン業界最大手の山崎製パン(株)は12日、2008年12月期決算を発表した。不二家、東ハトなどを傘下に持つ巨大食品グループの連結決算は、前年対比+5%の8,117億3,800万円となった。
最終の当期純利益は、当期末の株価急落を受け投資有価証券評価損を計上したことにより前年対比▲7.6%となったものの、59億8,700万円と高い数字を残した。
同社の本丸である食品事業では食パン、菓子パン、和・洋菓子、調理、米菓部門全てにおいて前年対比で増収。食品事業での売上高は7,509億5,300万円となり、売上全体の92.5%を占めた。
また、流通部門ではデイリーヤマザキのコンビニ事業が、タスポ効果が続いたことで既存店売上を増加させた。前年対比で107.3%となる売上高593億6,900万円、営業利益は前年対比+121.5%の10億9,600万円の好成績を残した。
小麦の相次ぐ値上げと消費不況により逆風が吹き荒れ、上場企業の多くが最終赤字で苦しむ中、食品業界のリーディングカンパニーの存在感を示した。
なお、来期は連結で売上高9,100億円を目指しており、1兆円企業に向けてあと一歩のところまで来ている。
【詳細は以下の通り】※数字は連結
◎2008年1月1日~12月31日
売上高…8117億3,800万円(前年同期比+5%)
営業利益…258億2,100万円(前年同期比+25.1%)経常利益…215億5,500万円(前年同期比+15.3%)
当期純利益…59億8,700万円(前年同期比▲7.6%)
【矢野寛之】
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