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“地域からアジアへ、環境・エネルギー問題に挑む”「国公私立大コンソーシアム・福岡」がいよいよ始動 代表校の福岡工業大学に聞く(2)
特別取材
2009年2月17日 08:45

握手を交わす4大学学長(2008年9月19日、協定時)/コンソーシアムオフィスが置かれている福岡工業大学

―具体的な内容はどういうものでしょう。
渡辺
 戦略的大学連携支援事業の趣旨からも本事業は、地域における知の拠点になることが大目標になります。そこで、4大学がそれぞれ環境・エネルギー分野で得意としている領域(ユニットと呼んでいますが)で力を発揮し、連携していこうとするものです。
 ユニットは、福工大が「新資源」、九州大学が「省エネルギー・新エネルギー」、福岡女子大学は「環境負荷低減」、西南学院大学は「環境マネジメント・地域政策」ということになっています。

 地域における知の拠点をめざすことが目標ですから、地元自治体や企業、そして地域の幅をもっと広げて東アジア諸国の大学との連携を模索していくことになります。
 具体的には4つのテーマがあります。
 1つ目は教育連携です。これは「高度環境人材の育成」を目標にしています。高度環境人材とは、環境問題の解決に主体的に取り組むことができ、その取り組みで地域産業の振興に貢献できる人ということです。

 大学院の修士レベルで共通のプログラムの構築をめざして、とりあえずは4大学間での単位互換ができるようにすることです。この試みにあたっては、コンソーシアムの特徴のひとつでもありますが、遠隔授業システムを使用します。双方向のやりとりができるようなシステムの導入を行なうことで、教員も学生も移動せずに授業を受けることができます。 
 これに加え「東京サテライト」というものがあります。これは東京で社会人教育―環境・エネルギー問題に携わる社会人を対象にした教育機関という位置づけです。
 2つ目の柱として研究連携があります。4大学の共同研究を進めていきます。文系と理系がそろっていますので、テーマを設定して実施していきます。その際に、環境・エネルギーデータベースを作っていきます。各大学が持っている研究資産をデーターベース化して内部だけでなく外部の人にも使ってもらえるようにしていきたいと考えています。ゆくゆくは地域貢献のひとつとしてのコンサルティングを行なうときの武器にしていきたいと思っています。

つづく


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