建設業関係者が行き交い、活気に満ちていた工事期間が終わり、続々と竣工を迎えている福岡都心部のオフィスビル。大型供給が続く2009年の幕は上がったばかりだが、さっそく空室率に大きな変化が見られた。
三鬼商事(株)福岡支店の調べによると、2009年1月末時点での福岡ビジネス地区の平均空室率は12.76%。前月比1.77ポイントの上昇となった。パイが大きくなる一方で支店撤退などテナント縮小の動きは加速化。当然テナントの移転動向は消極的になっており、空室解消の要素は皆無とも言える状況になっている。
一部、テナント誘致に成功している物件もあるが、新築ビルの多くは誘致に苦戦し、厳しい状況を強いられている。当面はこの状況が続き、オフィスビルの中には入居ゼロの可能性が取りざたされるものも―。これが福岡中心部の今の現実、日本の経済危機は「大したことない」と言い放った麻生首相の地元の有り様なのである。
【楢崎 賢治】
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