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“地域からアジアへ、環境・エネルギー問題に挑む”「国公私立大コンソーシアム・福岡」がいよいよ始動 代表校の福岡工業大学に聞く(5)
特別取材
2009年2月20日 08:54

握手を交わす4大学学長(2008年9月19日、協定時)/コンソーシアムオフィスが置かれている福岡工業大学

―地域貢献と言う場合、具体的にはどういうものがありますか。
渡辺
 県や市と連携した市民フォーラムでは、例えば博多湾における環境問題など特に身近な問題を取り上げて、私達の生活とどう関わるのか、学術的に見た場合どういう問題があるのか、さらには国際的に見るとどういう問題があるのかを市民レベルで掘り下げていくことも考えられます。地元企業も関心が高いわけですから、例えば経済産業局のKリップに集まっている企業との連携も考えられます。福岡市は商業都市として発展しており、経済活動が生活と環境に密着していますから環境・エネルギー問題に対する関心が非常に高くなっています。博多湾を例にとると、博多湾を観光資源として捉える視点もあれば、埋め立てのように産業拠点や住宅用地として考えていくといった問題があります。さらには東アジアから浮遊物が漂着するという国際的な問題もあります。テーマとしては広範囲にわたっています。

―コンソーシアムは10年間にわたる事業で、夢や構想が広がり尽きないものがあると思います。また逆に困難な面もあるかと思いますが。
大谷
 九大さんとの話の中でも、アジアに向けた技術移転を行なう際に理系だけではなく、法律や経済の知識を身につけた指導者の育成ニーズが高い、という認識が背景にあります。本コンソーシアムはそこで我々が貢献していこう、ということからスタートしていますから、経済産業省やNEDO(独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)との具体的連携の時期が早くなっていくのではと思っています。環境・エネルギー問題は対象がものすごく広範囲にわたるものがあります。身の回りの生活や地域経済の問題を地球環境とどう結びつけていくのか、セミナーなどを通して深めていきたいと思います。
 
―学生の反応や感想はいかがでしょうか。
大谷
 大きな取り組みができる場ができたという期待感をもって受け止めている声が多いですね。今後、4校の共同による大学院が設置されれば4校の学位が取得できることになります。これは学生にとってはすごいことになっていきます。

―どうも有難うございました。この事業が成功することを期待しています。
大谷 渡辺
こちらこそ有難うございました。


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