世界的な金融危機の影響を受けて激しく業績が落ち込んでいる半導体業界各社。大手総合電機メーカーの東芝グループもその例外ではない。同社は昨今の状況を受けて、半導体事業の見直しを図り、東芝北九州工場の事業規模縮小計画を発表していた。
そのようななかで、工場閉鎖や移転が懸念されている子会社の豊前東芝エレクトロニクス(株)(本社:福岡県豊前市)は、市況悪化を理由として14日間の一時帰休を予定していた。
しかし、ここにきて状況が変わった。スポットではあるが、増産となったのだ。さらに、トヨタ自動車九州が生産調整にメドがついたことで、5月から増産体制へ移行することになった。自動車用のストップランプなどに使用される発光ダイオードを製造している同社にとっては待ち焦がれた吉報である。昨年11月頃より、東芝本体からの受注が激減していた同社。今回の増産が業績回復への足がかりになれば、と期待は膨らむ。
【新田 祐介】
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