大手ゼネコン鹿島に発注されたキヤノン関連工事をめぐる巨額裏金疑惑で、2名の逮捕者を出した内山緑地建設は、明日21日にも社内に「再発防止委員会」を発足させることを明らかにした。20日、データマックスの取材に答えたもの。再発防止委員会には同社の顧問弁護士の他、外部の専門家らを招くとしている。
同社に関しては10日、東京地検特捜部によって取締役大分支店長と社員1名が逮捕され、17日に大分支店、翌18日には本社への家宅捜索がなされていた。これらの経過を受けての委員会設置となった。
同社総務部は「逮捕された役員・社員については、弁護士を通じて、(大光の)脱税に関与した容疑で拘留されているという情報しか入ってない」としたうえで、今回の事件に関しては、逮捕された2人が独自に関与したという見解を示している。
事件発生から今日に至るまで、自社ホームページなどでは何もコメントされてないという点にについて見解を求めたが、「委員会発足後、その結果をホームページなどで公表していきたい」として直接の回答を避けた。同社は日本屈指の造園会社。2005年4月には北九州市白野江植物公園の指定管理者にもなっており、公的にも高い評価を受けてきた企業であるが、コンプライアンスのうえでも、事後処理の面でも社歴に汚点を残す事態となっている。裏金捜査の進展と同社の今後が結びついていることはいうまでもないが、疑いを持たれたことに対する会社としての見解表明が無かったことは残念というしかない。
【矢野寛之】
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