2009年1月26日に福岡地裁に破産開始を申請した(株)シックスは同年2月2日に破産開始決定を受けた。その破産管財人の三ツ角直正弁護士(三ツ角法律事務所)からサンエステ(株)(南区)へ2月10日付けで以下の内容の通知がなされた。
「前略ごめん下さい。
さて、破産者株式会社シックス(以下「破産会社」といいます。)は、平成21年2月2日午後4時、福岡地方裁判所において破産手続開始決定(平成21年(フ)第84号)を受け、小職が破産会社の破産管財人に選任されました(資格証明書の写しを同封します。)。
ところで、破産者は、平成20年4月4日付けにて、貴社から、下記土地建物を買い受ける旨の売買契約(以下、本売買契約)といいます。)を締結しておりましたが、上記破産手続開始時において、本売買契約は双方未履行の状態にあります。
検討の結果、小職は、破産法53条1項に基づき、本売買契約を解除いたしますので、その旨本書面をもってご通知差し上げます。
ご不明な点につきましては、担当しております破産管財人代理弁護士の森宛ご連絡下さい。
草々
記
(建物の表示)
仮称 ピュアドーム博多ブールバール
構造・規模 鉄筋コンクリート造12階建
建築面積 370.69m2
建築延床面積 3702.21m2
売買対象占有面積 3076.15m2
売買対象戸数 総戸数99戸のうち99戸
工事行程 着工 平成20年 4月8日
上棟 平成20年12月25日
竣工引渡 平成21年 3月31日
以上」
当初の裁判申請資料によりサンエステはシックスに対して、約10億9,800万円の不良債権を抱えたことになっていたが、この通知により、同社とシックスとの本件の売買契約は解除され、シックスに対する不良債権はなくなった。
【道山 憲一】
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